『解体文芸』その5 ~ゲシュタルト崩壊から再生アートへ~

暑かったお盆とその後の大雨。

そして、しばらくぶりの出勤。

体調を崩していらっしゃる方も多いと思います。

ご自愛ください。

 

今回は、日常を離れた抽象的な内容を記したいと思います。

 

 

ゲシュタルト崩壊とは?

 

ここ数年、「ゲシュタルト崩壊」という言葉をしばしば耳にするようになりました。

皆さんはお聞きになったことがありますか?

 

 

 

 

言葉自体は初めてでも、次のような体験をなさったことは多かれ少なかれおありだと思います。

1.

同じ漢字を長時間見続けているとその漢字がバラバラに見えてきて、漢字の意味が分からなくなる。
さらには、見えている字が漢字だとすら思えなくなってしまう。

2.

平仮名の「た」を連続で書き続けた場合、「「た」という文字はこんな字だったか?」と思ってしまうことがある。

 

 

3.

数字や、ある順序で並んでいる形を長くみると、数字の意味やパターンが消えてそれぞれが別個の形に見えてくる。

 

 

 

 

(ご参考)
「ゲシュタルト崩壊」→日本心理学会のサイトウィキペディアのサイト
「ゲシュタルト心理学」→ウィキペディアのサイト

 

 

ゲシュタルト崩壊がおきる理由

 

私なりに、ゲシュタルト崩壊が起きる理由を簡単に推測してみます。


日頃人間は文字を形としてではなく意味としてとらえています。

しかし、同じ字を長時間見ていると、意味としてとらえる感覚がマヒしてきます。

すると、「字を形としてとらえてしまう」ようになります。

この時、日頃の感覚と異なるため、奇妙な感覚に陥ります。


意味から形への認識の変化が「感覚の崩壊」(=ゲシュタルト崩壊)なのです。

 

 

自分自身の崩壊と実存主義文学

 

文字が意味ではなく形として見えてくることをゲシュタルト崩壊と述べました。

この程度の崩壊は、困ったことではありませんね。

 

しかし、実は自分自身の崩壊(=自己崩壊)にもつながる「不気味な崩壊」もあります。

この崩壊をテーマに実存主義文学が、サルトルやカミュによって書かれています。

 

ここでも私なりに、自己崩壊が起きる理由を書いてみます。

人はこの世に生れ落ちてから、親・教育・習慣・常識・宗教倫理・学校といわれるものに囲まれて育ちます。

その過程で、自分を取り巻く無機質の「事柄・物」の中に、「カテゴリー・制度・意味・意義」を見つけます。

順調に日常生活を送っている分には自己崩壊を起こすことはありません。


しかし、主には困難や試練にあった時、「今までの自分の生き方や価値観」を振り返ることがあります。

この時、いままで当たり前だと思ってきた常識や自分の感覚に違和感を感じます。

小さな違和感が時には大きな嵐のように膨れ上がりことすらあります。

 

慣れ親しんできた風景、溶け込んでいた社会、肯定してきた自分、

これらが突如として自分自身に反逆し始めます。

これが自己崩壊です。


ある人は、嵐をなだめようとします。

今までの「自分自身」と「自分と社会との関係」を取り戻そうとして、必死になって自己を守ろうとあがきます。

しかし、一方は、嵐に身をゆだね、「変化する自分自身」と「自分と社会との関係」を受け入れます。

 

いずれにせよ、一度は自己崩壊という体験を潜り抜けざるを得ません。

 

 

あ、これは文学の枠内の話ですので、日常生活的にはご安心を。

 

 

 

再生アートとゲシュタルト崩壊

 

私は、解体文芸シリーズとともに、再生アートシリーズを書いています。

再生アートとは、職場に届く不用品を素材とし、アート作品としてよみがえらせる試みです。

 

職場に届く不用品は、壁、サッシ、本、テーブル、写真集、人形、タンス、手芸品、欄間、おもちゃ、家電など様々です。

今まで何に使われてきたかが明確な物ばかりです。

 

 

これら雑多な不用品を、我々は材質ごとに分別します。

この作業においては、不用品がどのように使われてきたかは意識にも上がりません。

 

・材質は何か?

・どのように解体し分別すればよいか?

この2点のみを考えます。

不用品から「使用用途」が意味を無くし、「材質」のみが大切となるのが分別現場です。

 

この段階では、人が関心を持つ「使用用途」は消滅しています。

「使用用途」が剥ぎ取られた「物そのもの」が見えてきます。

 

一般名詞のほとんどは、物の使用用途が名称となっています。

分別現場では、この使用用途を剥ぎ取る作業をしております。

 

さて、再生アートとして物そのものをよみがえらすには順序があります。

 

・まずは、徹底して「物そのもの」を見つめること。

・次は、「物そのもの」に愛着を持つこと。

・最後が、「物そのもの」に新たな意味を見出すことです。

「物そのもの」に、新たな使用用途を持たせると言い換えても良いです。

 

過去の「再生アート」ブログをご覧いただけましたら幸いです。

・再生アート その1 あらゆる物から作り出されるアートをエイキが試作
・再生アート その2 分別世界を撮る
・再生アート その3 物質の群れ はく奪された意味
・再生アート その4 新作、できました
再生アート その5 宇宙からのメッセージ、ただいま受信中
・再生アート その6  Inspired by the movie ‘Arrival’, We created a message receiving device from the universe in Japan.   
・再生アート その7 箱アート:音楽を封じ込める
・再生アート その8 箱アート:新作展示
・再生アート その9 箱アート:黄色を基調
・再生アート その10 箱アート:時代/文芸
・再生アート その11 箱アート おもちゃ箱 
・再生アート その12 箱アートを作る手順は2通り
・再生アート その13 箱アート:野球シリーズ

 

 

 

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